朝香神社

朝香神社は、規模は小さいながらも歴史は古く、室町時代から続いています。
祭神は日本武尊(ヤマトタケル)で、一説では、日本武尊が暇夷征伐のおりに立ち寄った神社とされています。
水戸光圀公の寺社改革により現在地に移ってからも318年も当時とほぼ変わらない形で現存しています。

東日本大震災での損傷が著しく、先人より引き継いできた信仰の遺産を後世に残すためにも修繕工事を行うことになりました。

工事費は、氏子さまを中心とした寄附金のみで賄うことになりました。
限られた予算の中で、まずは百段を優に超える石段の上に立地する神社への作業道路をつくり、荒れた境内を整地することから始まりました。
損傷の激しい本殿の足まわりは、曳家(本殿自体を持ち上げる)をして地盤から修繕しています。
拝殿も床下から壁・天井・小屋裏まで手を加えています。
仕上げの塗料は、長い年月の経年劣化を踏まえて後々に全体的に馴染むような配色にしました。
使えるものはそのまま残して、極力工事費が嵩まないように留意して計画しています。